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狂夏の烙印 在韓被爆者になった日から

朝鮮半島が日本の植民地だった時代。
数多くの朝鮮人が海を越えて広島へ渡った。
厳しい生活から少しでも這い上がろうとした者もいれば、
兵士や徴用工として動員された者もいた。
1945年8月6日、アメリカによって広島に原爆が投下され、
軍都と呼ばれた都市は一瞬にして壊滅する。
広島で被爆したと言われる朝鮮人は約5万人。
戦後、祖国に帰った被爆者たちは、
日本国内の被爆者と同等の援護を受けることができず、
それぞれが苦難の人生を歩んできた。
これはあの夏の日の広島を背負い続ける韓国の人々の記録である。


2011年制作/ドキュメンタリー作品/収録時間 95分/日本語

企画・監督・撮影・構成 イトウソノミ
構成・編集 四宮鉄男
協力 韓国の原爆被害者を救援する市民の会
協力 (社)韓国原爆被害者協会陜川支部
協力 大韓赤十字社陜川原爆被害者福祉会館  ほか

DVDの販売と上映会のご案内

知っていただきたいこと

ヒロシマ・ナガサキでの原爆被害者は日本人だけではありません。朝鮮半島、台湾、中国など外国の人々も大勢いました。中でも圧倒的にその数が多いのが当時、植民地だった朝鮮半島の人々です。日本国外に住む被爆者を在外被爆者と言いますが、長い間、日本政府から国内にいる被爆者のような援護を受けてはいませんでした。手当などの本格的な援護が行われるようになったのは近年になってからのことです。こうした在外被爆者援護は韓国にいる被爆者の人々の運動によって進んだと言っても過言ではありません。韓国に住む被爆者たちは帰国した故郷でも被爆の苦しみは決して癒えることがありませんでした。「日本帰り」「被爆者」という偏見、そして「原爆後障害」「貧困」と心身に及ぶ労苦が幾重にも覆いかぶさってきたからです。なぜ韓国人被爆者が生まれたのか。帰国後、どのように生きてきたのか。日本に住んでいれば受けることができる被爆者援護のためになぜ闘わなければいけなかったのか。どのように闘ってきたのか。私は在韓被爆者支援活動に関わりながら、韓国にいる被爆者の方々から貴重な証言を集めました。前作【土の記憶】に続き、【狂夏の烙印 在韓被爆者になった日から】は ヒロシマで被爆した在韓被爆者一世の帰国後の暮らしぶりや被爆者運動についての証言をまとめたものです。ほんの60数年前、朝鮮半島の人々は“日本の国民”でした。日本が朝鮮半島の人々に何をして、何をしてこなかったのか。深いつながりを持つ日本と韓国には、互いが共有すべき歴史の事実があります。在韓被爆者のお話はその歴史の1つだと思います。

ドキュメンタリー映像「狂夏の烙印」とは

ドキュメンタリー映像『狂夏の烙印 在韓被爆者になった日から』は在韓被爆者の証言をまとめたもので、2009年に制作しました。なぜ韓国人被爆者が生まれたのか。帰国後、被爆者たちはどのような暮らしをおくってきたのか。また在韓被爆者運動をどのように行ってきたのか。お一人おひとりのお話は広島と韓国の歴史を物語るものでした。しかし残念なことに、完成後お亡くなりになられた方々もおられ、今となっては貴重な映像となってしまいました。
そこで2011年、一人でも多くの方に見ていただきたい思いでDVDの制作に取り組みました。DVD化にあたっては再編集を行いました。編集のし直しといっても、映像を最初から見直し、構成も新たに書きおろすなど内容を大幅に変えました。
本編では不肖イトウソノミが案内役となり、被爆者の方々にお話を聞いていくという流れになっており、証言者や収録時間も増えました。また以前は触れていなかった在韓被爆者裁判も加え、在外被爆者援護の流れが多少ですが、わかるようになっています。構成・編集はドキュメンタリー監督である四宮鉄男監督にお願いしました。一流の監督の手によって、全く新しい作品に生まれ変わりました。

2011年3月11日以降、世界が変わったかのようです。福島第一原発事故からの放射性物質の拡散という私たちはとてつもなく大きな課題を背負ってしまいました。しかも現在も進行中で、どれだけの被害かも分かっていない状況です。在韓被爆者の方たちのお話は、被爆後障害や周囲の受け止め方について、日本の被爆者支援の在り方などについて考えさせられるものです。在韓被爆者の方たちのお話をお聞きすることで、ヒバクシャをより深く理解していただくと同時に、日韓の関係についても共に考えていくことができればと思います。
『狂夏の烙印 在韓被爆者になった日から』を一人でも多くの方にご覧いただきたいと思います。

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